赤木智子の生活道具店 「上泉秀人の大きなしのぎ湯呑み」

2017.06.02

欲しいものはなかなか手に入らないもの。

展覧会のお願いに、と初めて赤木明登さん、智子さんご夫婦を訪ねて輪島のご自宅へお邪魔させていただい
た折り、びっくりするほど大きく、潔い鎬の入った湯呑みで智子さんがお茶を出してくださった。
matkaをはじめたばかりの冬のこと。
とてもとても緊張していたはずなのに、終始そのカッコ良い湯呑みのことが気になって仕方がなかった私。
後に、それが「上泉秀人さんの大きなしのぎ湯呑み」であることを知る。

そして、今回の赤木智子の生活道具店の参加者リストに「上泉秀人」さんの名前を見つけた時の嬉しさといったら、飛び上がってしまうほどの喜びだった。

ですが、事情があり会期スタート時には届かなかった湯呑み。
途中何度かのやり取りを重ね、大遅刻で今日やっと上泉さんご本人が直接届けてくださいました。

いつもの展覧会とは違い、"matka"の目線でセレクトしたものではなく、"赤木智子"の目線でセレクトしたものが並ぶ「生活道具店」。
実は私たちが憧れていたものも沢山並んでいる「生活道具店」です。

いつか欲しい、と願い続けていれば、必ず目に、手にすることができる。

会期残り2日となりましたが、お出かけいただけますと嬉しいです。

赤木智子の生活道具店
2017年5月13日(土)ー6月4日(日)
open 11:00〜19:00
赤木智子さん在廊日 13日、14日
会期中休業日 火・水曜日

赤木智子 エッセイスト
1962年東京都生まれ。
東京学芸大学卒業後、現代陶芸を扱うギャラリーに勤務。1987年に赤木明登氏と結婚。1988年に輪島へ。2005年より、自身がふだん使う食器や衣類などを展示販売する「赤木智子の生活道具店」を各地のギャラリーで開催。
著書に『ぬりものとゴハン』(講談社)、『赤木智子の生活道具店』(新潮社)、『うつわを巡る旅』(講談社)。

参加作家
・及源の南部鉄フライパン
・白木屋伝兵衛のたわし・ちりとり
・上泉秀人の大きなしのぎ湯呑み
・小野哲平の小皿
・大村剛の小さな片口
・晴耕社ガラス工房のコップ
・野田琺瑯の洗い桶
・ギャラリーONOのガベ
・イバタカツエの湯呑み
・新宮州三のくりもの
・岩谷雪子の箒
・広川絵麻の湯呑みと蓋物
・壺田亜矢のそば猪口と片口
・高澤ろうそく店の和ろうそく
・佃眞吾の我谷盆
・辻和美の大きな片口とグラス
・安藤明子のガーゼのものとサロン
・早川ユミのスカート
・mon SakataのTシャツとパンツ
・ヤオイタカスミのワンピースと子供服
・アンティパストの靴下
・秋野ちひろの金属のかけら
・松林誠の版画
・CLASKA + 彦坂木版工房のパン
・赤木明登のぬりもの
・歩らりの古い子どもの椅子とガラス瓶
・古畑峰花の能登の手作り石鹸
・大谷哲也の入れ子土鍋

『うつわを巡る旅』
ほしいものはどこにある?(講談社)
赤木明登/著
赤木智子/著
いま、使いたいもの、心が動くものはどこにある?
塗師という作り手でありながら、熟練の使い手でもある赤木明登氏、ギャラリストであり、洗練された選び手でもある赤木智子氏が、いま、行く価値のあるギャラリーについて考えました。日本全国を巡って、ふたりが気に入ったところ、新しい発見があるところ、おもしろいものが見つかるところ。。。を自ら紹介します。そこからはまた、街とモノとの関係、新しい展開についても見えてきました。

大きなしのぎ湯呑み/上泉秀人
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